【インフラシステム】 海外展開行動計画に分野別の取り組みも
2018/03/29建設時事
建設メール
国土交通省は、インフラの海外展開を強化する上で重要となる施策を明確化にした「インフラシステム海外展開行動計画2018」を決定した。新計画では、鉄道、港湾、空港、都市開発・不動産開発、建設産業の各分野別に市場の動向や日本の強み・弱みを整理し、今後の海外展開と具体的な取り組みをまとめている。
インフラシステムの輸出に向けては、①チームジャパンの確立②競争力の強化③増加するPPP案件への対応④相手国への貢献を通じた受注機会の拡大⑤受注企業への継続的サポート―の5つの戦略を立てて取り組み、競合国との差別化を図る。
また、地域別・国別で今後3~4年に注視すべきプロジェクトとして83件を選定し、日本企業の受注に向けたトップセールスやハード・ソフト両面での支援といった取組方針も決めた。
海外建設市場はアメリカ・欧州・アジア太平洋地域などを合計すると国内の10倍以上の市場規模となり、今後の経済成長が著しいアジアの新興国を中心にインフラ需要が見込まれる。分野別の市場の動向によると、鉄道の海外市場は24兆円規模の需要があり、年率2・6%で成長中。世界の港湾インフラ需要は15年から30年で年間4・3兆円を見込む。空港建設は今後5年間で計画・事業中の事業規模が50兆円となる。