【吹付コンクリート】 「急結剤」調達で当面の対応要請
2018/06/11建設時事
建設メール
国土交通省は山岳トンネル工事におけるNATM工法の吹付コンクリートなどで広く使用されている急結剤に関する今後の対応を地方整備局へ通知した。急結剤に含まれる二酸化アルミニウムナトリウムが厚生労働省から劇物に指定される見通しになり、同物質を含む急結剤の製造・販売が中止されて市場に流通しなくなる可能性があるため、代替材料の調達等に対する当面の対応を要請した。
発注済みの工事で使用している吹付コンクリートの急結剤が調達できなくなる場合は、受注者からの請求により条件変更等に伴う調査を実施して新たに調達が可能な代替材料を的確に把握し、適切に設計変更を行う。また調達が不可能という事実と時期については受発注者間でその時期を書面で確認する。受注者が使用を希望する材料に関しては現行基準への合致や所要の強度確保など施工上の品質を確保できることを前提として使用を承諾する。
今後発注する工事への対応では土木工事標準積算基準書に基づき、発注時期に応じた単価を適用して積算する。施工時点で当初契約にて想定した工事材料の調達が不可能となった場合、発注済み工事と同様の対応を行う。
なお今回の対応はNATM工法によるトンネル工事を発注する他の発注機関でも関係してくる可能性がある。