【春季土木部長会議】 市町村の支援策が課題に
2018/06/25建設時事
建設メール
国土交通省が5月から6月にかけて全国8ブロックで開催した本年度の春季地方ブロック土木部長等会議では、品確法の実施状況および運用指針、働き方改革・生産性向上の取り組み、市町村のメンテナンス支援を主な議題に意見を交わした。品確法の関係では市町村で発注体制が整わず、設計変更に対応できていないとの意見や、基本的な技術力不足があるのではないかといった指摘が出ており、国と都道府県の連携による支援を通じて全体の水準向上に取り組むことが必要とされた。
施工時期の平準化については債務負担行為や余裕期間制度の活用などが従来よりも進んだ状況が確認できたものの、農業や観光の繁忙期に重なる場合、特に市町村の発注工事では平準化の制約になっているとの声が聞かれた。また県と市町村の積算システムを統一して運用している県では、災害発生時でも円滑な支援ができる利点があることが紹介された。
週休2日工事に関しては主に実施状況が報告され、国交省が本年度から進めている新たな補正係数の導入についてはシステム改良に時間が必要などの理由から7月以降や下半期より導入する意向を示す団体が多かった。
今後のインフラメンテナンスに対しては市町村を含めて社会資本情報プラットフォームに関係するデータを集約化する方向性を確認。今後は点検結果を実際の維持管理・修繕に結び付ける方策やデータの電子化等に伴う費用、維持管理費用の捻出方法などが課題に挙げられた。
なお春季の会議では各ブロックで地方議題を設定し、意見交換を行った。