【国土交通省就任インタビュー】 大臣官房地方課長 久保田誉氏「公正な入札契約を広める」
2018/07/12インタビュー
建設メール
6月28日付で国土交通省大臣官房地方課長に就任した久保田誉氏は「国土交通省は現場をしっかりと持って政策を実施していく組織。それをサポートする仕事に就くのは非常に嬉しく思っている」と語る。
中央省庁や独立行政法人などの公共工事発注機関で構成する中央公契連は、政府の規制改革推進会議による指摘を踏まえて新たに57機関が加わった。事務局の地方課としては「国交省の直轄事業以外にも公正な入札契約を広めていく役割があると思う。今回加わった機関にも、その点を理解していただきながら統一様式モデルの活用を呼び掛けていく」と話す。また「アンケートで事務手続きにどのくらいの時間を要しているのかを聞いている。事務の簡素化の観点で何かできるものがあるかを考えていきたい」との見通しを示す。
地方課では国交省など4府省が参加し、8月から試行運用を始める電子契約システムの事務局も務める。今後については「習熟のために8月から試行した上で必要な準備を整えたい。来年夏から本格運用となるので、問題がないように試行の分析もしっかりとやりたい」と述べた。
直轄工事では請負代金内訳書に明示された法定福利費の割合が著しく低い場合に記載内容を確認する取り組みを6月から始めた。久保田課長は「法定福利費の問題は大きな意味で働き方改革の問題でもある。明示されたものをきちんと確認していく。建設産業に若い人が安心して入れることが大事であり、直轄でできることをしっかりとやっていく」との姿勢を見せる。
【略歴】くぼた・ほまれ
1992年東大法学部卒、建設省採用。国交省住宅局総務課証券化支援対策官、土地・建設産業局総務課調整室長、中日本高速道路総務部長、復興庁統括官付参事官を経て、本年6月28日付で現職。50歳。福岡県出身。