【長野発】 県の委託業務 くじ引き抑制へ総合評価配点修正
2018/07/26建設時事
建設メール
地域を支える調査・設計業検討会議の本年度初の全体会議が23日に開かれ、長野県が委託業務の入札におけるくじ引き発生を抑えるため、4月より総合評価落札方式の評価配点を修正したことを報告した。また県の平均落札率について、会議発足当時は全国の平均落札率に比べ10ポイント低かったが、現在は全国でも上位になったことを説明した。
くじ引き発生の防止対策として、昨年6月から試行している総合評価落札方式(簡易Ⅱ型)に関しては、試行結果を踏まえ4月から配点の修正を行ったことを伝え、「配点の見直しにより、さらなるくじ引き発生の抑制につなげたい」との意向を示した。
人材の確保・育成に向けては、潜在労働者の労働参加を促進するため、女性をはじめ高齢者、障害者、外国人、大学生のUターンの人材にも働き掛け、労働者の能力開発に努めるとともに、企業のIoT化も支援するとした。県は「全産業において人材が不足しており、引っ張り合いの状況。ぜひ良い提案をしてほしい」と要請し、さらに国が推進する就業環境改善の「ウィークリースタンス」の実施を提案。「国と同じことをしなければいけないわけではないが、皆さまと話し合って決めたい」と述べた。
一方、業界団体側は概略・予備検討が不十分のまま詳細設計が発注された案件がみられる問題を提起するとともに、補償コンサルタントの継続的能力開発制度の入札参加要件での活用などを要望した。
総括で県技術管理室の藤本済室長は「議論ばかりで課題が解消しないのでは何にもならない。要望は早急に解決したい」と述べ、具体的な取り組みを行う考えを示した。