【歩切り】 全自治体での廃止決まる
2016/03/31建設時事
建設メール
違法行為である歩切りの根絶に向けて国土交通省と総務省が連携して進めてきた取り組みが実を結び、全地方自治体で歩切りを廃止することが決まった。2月の段階では関東の1市1村、中部の1町が「見直しを行う予定はない」との意向を示していたが、国交省土地・建設産業局建設業課の担当官が3市町村へ直接出向いて首長と面談し、理解を得たという。
廃止時期を検討中の団体も一部あるが、今後は予定価格を不当に切り下げる歩切りという行為は根絶されることになった。
昨年1月の段階では、慣例や自治体財政の健全化などの理由から端数処理等以外の歩切りを行っていた団体は459団体あったが、あらゆる機会を通じて早期の見直しを要請した結果、約1年3カ月で全自治体が足並みを揃えた格好だ。
現状では端数処理やランダム係数を使っている団体は252団体あるものの、昨年1月以降、着実に減少している。2015年度下期に全国で開催したブロック監理課長等会議では過度な端数処理は止めるように話し合っており、今後は極端な端数処理は減る見通しだ。