【公共建築工事】 標準仕様書改定で環境に配慮
2016/03/31建設時事
建設メール
国土交通省は3年ごとに見直しを行っている「公共建築工事標準仕様書」を改定し、2016年度版をホームページで公表した。4月から適用する。公共建築工事で使用する材料、工法などについて標準的な仕様を示したもので、工事請負契約における契約図書の一つとして使用される。
建築工事編の注目は環境に配慮した仕様の見直しで、唯一の鉛含有塗料である「鉛酸カルシウムさび止めペイント」を削除し、「一液形変性エポキシ樹脂さび止めペイント」を規定することで、塗装工事で無鉛化を実施する。また、変形エポキシ樹脂プライマー等に弱溶剤系を追加している。舗装工事については構内舗装・排水設計基準の改定に伴い全面的な見直しを図った。
その他、電気設備工事編では標準図でLED照明器具の器種や仕様の拡充、機械設備工事編の標準仕様書に木質バイオマス燃料を利用した暖房用・給湯用熱源機器を追加するなど、必要な改定を行っている。
同仕様書は95%以上の地方自治体や多くの民間企業も活用している。自治体には地方整備局等を通じて周知するとともに、5月には書籍を発行する。