【国交省税制改正要望】 高規格堤防整備の再移転で課税特例創設
2018/08/29建設時事
建設メール
国土交通省は29日、2019年度の税制改正要望事項を明らかにした。注目の要望では、高規格堤防整備事業に伴い高規格堤防特別区域内に再移転した地権者に対し、固定資産税と都市計画税の土地の課税標準を5年間2分の1に軽減する特例措置の創設を求めた。
地域福利増進事業に係る特例措置の創設も要望。所有者不明土地特別措置法で地域福利増進事業が創設されたことに伴い、事業者に土地等を譲渡した場合の譲渡取得の特別控除と同事業で利用する土地・建物の固定資産税等の課税標準の特例措置(3年間)の創設を求めている。
空き家の発生を抑制するための特例措置の拡充・延長も盛り込んだ。空き家の譲渡所得の3000万円の控除について特例措置の4年間延長のほか、被相続人が老人ホーム等に入居していた場合や譲渡後に家屋の除却または耐震リフォームを行った場合も対象とする。
消費税率引き上げを踏まえた住宅取得対策も講じる。前回の引き上げ時に住宅関係の駆け込み需要とその反動減が生じたことを受け、19年10月の引き上げに際し需要変動の平準化に万全を期すため、住宅ローン減税の拡充などの税制措置と財政措置を含めた総合的かつ十分な対策を講じる。
他にも土地の所有権移転登記等に伴う登録免許税軽減の特例措置の2年間延長、道路の無電柱化促進の特例措置の3年間延長と交通安全上の課題がある道路等を対象に加えることなどを求めた。