【コンクリート品質向上】 橋梁とトンネルで施工状況把握
2018/09/14建設時事
建設メール
国土交通省は直轄工事の橋梁下部(橋台躯体工、橋脚躯体工)とトンネル(覆工コンクリート工)を対象に、チェックシートなどを活用した施工状況の把握によりコンクリートの品質向上を図る取り組みを進める。昨年度に12件で実施した試行の結果を踏まえて、本年度は実施効果が大きい現場など要件を絞って27件で試行を行う考えだ。
計画では、有害なひび割れに代表されるコンクリートの初期欠陥を抑制し、コンクリートの表層品質向上を目的に「コンクリート施工状況把握チェックシート」と「表層目視評価シート」を用いた確認を、監督職員を含む発注者が実施する。受注者には周知するが、立会いは求めない。
チェックシートではコンクリート打ち込み時にリフトごと、またはスパンごとに施工状況を確認する。目視評価では脱型後から完成検査までの間にチェックシートで確認したリフトまたはスパンと同一箇所を確認する。橋梁下部は沈みひび割れ、表面気泡など5項目、トンネルでは剥離、気泡、水はしり・砂すじなど6項目を対象に4段階で評価する。ただし検査ではないため工事成績評定には反映されない。
なお東北地方整備局では橋脚、橋台、管渠、擁壁、トンネルを対象に、独自の手引きを作成して取り組みを実施しており、コンクリート工について本局発注分は全て、事務所発注分は任意で対象を選定している。