【港湾事業】 年度内にCIM導入ガイドラインを
2018/09/29建設時事
建設メール
港湾分野でのICT導入を進める国土交通省は、29日開催の有識者検討委員会において、本年度内にICT浚渫工の実施要領改定案やICT基礎工およびICTブロック据付工の実施要領案、CIM導入ガイドライン(案)港湾編の素案を作成する方針を示した。
3次元データを活用するCIMに関しては、本年度9月末の時点で岸壁の構造検討や設計、臨港道路の詳細設計などでCIMモデル作成業務(モデル業務)を10件公告している。本年度は既存のCIMに関するガイドライン類やモデル業務の実施結果を考慮して、港湾施設で3次元データを活用した設計業務を実施する上で必要となるガイドライン案を作成する。
ICT浚渫工は本年1月以降、9月末現在で試行工事・モデル工事(グラブ浚渫工、ポンプ浚渫工)52件が公告済み。これまで測量のみだった試行工事のうち、6件ではICTを活用した施工を行っている。施工業者へのアンケート調査や取得データの整理・分析結果を踏まえて既存の実施要領を精査・検証し、年度内に改定案をまとめる。
本年度にモデル工事を進めるICT活用工事のうち、9月末現在でICT基礎工(捨石投入、捨石均し)は7件、ICTブロック据付工(被覆・根固工、消波工)は9件が公告済みとなっている。本年度はモデル工事で取得した検査・精度管理値・数量算出方法などのデータを整理・分析した上で、必要な実施要領(素案)を作成する。
またICTを活用した監督・検査業務の省力化については、写真管理や出来形・品質管理システムの導入・連係、施工管理情報の一元管理といった実施事例を紹介しながら、取り組み結果をまとめる予定だ。