【建退共制度】 電子申請方式導入は証紙貼付と併用で
2018/11/12建設時事
建設メール
勤労者退職金共済機構・建設業退職金共済事業本部(建退共本部)は12日、都内で「第4回建退共制度に関する検討会」を開き、電子申請方式の導入についての可否および関連する課題等に関する意見書をまとめた。導入に当たっては、証紙貼付け方式との併用を見込んでいる。同方式では、共済証紙の貼付けが無くなることで、掛け金納付時の事務負担が軽減される。また掛け金充当情報をオンラインで確認できるようになる。
本年1月から6月まで実施した実証実験には大手14社、中小77社の合計91の企業が参加した。アンケートでは元請け企業から「導入すべき」との回答が90%近くに及んでいる。一方で下請け企業からは50%にとどまり「システムに精通する者が必要」「パソコンすら無く成立しない」との意見があり、電子申請導入後も証紙貼付け方式の存続が前提としている。
検討会の村上正人座長は「意見書をまとめるに当たり、セキュリティが一番の柱となった。民間発注工事にも普及し、制度が充実すれば労働者の福祉改善の一助になる」と感想を語った。
今後は2020年夏からの試行的実施、21年からの本格的実施のスケジュールを見込んでいる。