【低入調査】 都道府県は41団体が失格基準導入
2018/11/13建設時事
建設メール
都道府県が実施する総合評価落札方式の入札で、41団体が低入札価格調査における失格基準を導入していることが国土交通省の調査で明らかになった。方式としては①工事価格全体における基準を設定②費用項目等における基準を設定③工事価格全体・費用項目ごとの基準を併用④価格帯・入札参加者・工種等によって算定方法を設定―が導入されている。また価格水準を低入札価格調査の基準に近付けることで、より制度の実効性を高めている団体も多い。
工事価格全体における基準を設定しているのは22団体ある。このうち予定価格の85%以上は13団体あり、春の時点から4団体増えた。予定価格の80%以上85%未満は1団体、同70%以上80%未満は6団体、同70%未満は2団体となっている。
失格基準を設定した理由では「品質確保の観点から著しく低い価格での入札を排除するため」「行き過ぎた価格競争を防止し、品質確保を図るため」「低入札価格調査を実施するまでもなく当該契約の内容に適合した履行を確保できないと考えられる基準として設定」などが出ている。
低入札価格調査制度により排除に至った事例がある団体は19団体。理由としては提出書類の不備・未提出、積算根拠の未開示、ヒアリング時の不適切な対応などを挙げている。
また総合評価落札方式におけるダンピング対策に関する市区町村への助言・支援では、発注者協議会での情報提供や要請を行う団体が多い中、各自治体に電話で現状を周知し、相談に対応する例や、要請があれば制度への助言を行うことを目的としたキャラバンを実施している団体もある。