【キャリアアップシステム】 限定運用は24現場で実施へ
2018/11/15建設時事
建設メール
2019年度の建設キャリアアップシステム本運用開始に先立ち、年明け1月から行う限定運用の実施現場が明らかになった。実施するのは24現場(19事業者)で、一般的な新築工事ばかりではなく、改修工事、住宅工事、リフォーム工事など元請け事業者の管理形態を網羅するとともに、土木、建築、住宅、大規模、小規模など多様な規模や種類をカバーする観点から選定した。
東京都内の大手ゼネコンが元請けとなる現場が中心だが、茨城県の常陸那珂廃棄物護岸築造工事(五洋建設)や神奈川県の横環南戸塚IC改良(その1)工事(安藤・間)、長野県の北信合同庁舎耐震改修工事(中野土建)など都内以外の現場も含まれている。
システムを利用できる現場を限定した上で多様な現場で運用することにより、安心で円滑なシステムの利用につなげるための検証を行う。実施内容は現場へのカードリーダーの設置・設定、キャリアアップカードの読み取り、システムへの就業履歴の蓄積状況の確認となり、運用開始準備が整った現場から限定運用に入る。また対象現場の元請け事業者ごとにシステムの運営主体である建設業振興基金の担当者を配置し、発生するトラブル等に対応する。限定運用中に蓄積された就業履歴は本運用開始後も引き継ぐことができる。
振興基金は15日に元請け事業者説明会を開き、事業者情報や技能者情報といった各種情報の登録、元請け事業者と現場管理者が行うべき現場での準備事項など限定運用に当たっての留意事項・ノウハウ等を周知した。建設キャリアアップシステム事業推進センターの中村貴志副長は「限定運用で得られる貴重なデータはキャリアアップシステム本運用の礎になる。高い志を持って取り組んでいただきたい」と要請した。
説明会では、特に実施手順について暫定版のマニュアルに即して重点内容に絞って解説。今後のサポート体制や現場へのお願い事項、カードリーダーの調達、今後のスケジュール等も説明した。