【職人基本法】 抜本的な労災対策を/超党派推進会議開く
2018/11/15建設時事
建設メール
第7回「建設職人基本法」超党派フォローアップ推進会議が13日、衆議院第1議員会館で開催された。超党派議連の議員、国土交通省などの関係各省庁、日本建設職人社会振興連盟(建職連盟)をはじめとする関係団体が一堂に会し、同法基本計画の具体的な取り組み内容などについて意見を交換した。
会議では欧州での建設安全衛生対策に関する視察団の調査報告が行われ、その中でコーディネーター制度導入により建設労働災害が大幅に減少した事例が紹介された。
厚生労働省は墜落・転落災害の状況と現在の取り組みを、国交省は都道府県計画の策定状況を説明し、策定済みの都道府県が福島県と山口県の2県にとどまっている状況が明らかになった。
こうした状況に対して議員や関連団体からは、建設職人基本法の本来の意義である災害ゼロを目指しているのか、民間工事への安全衛生費の理解を促進しているのか、計画策定の進捗が遅いのではないのかなどの意見が出された。
建職連盟の小野辰雄理事長は、欧州視察で報告されたコーディネーター制度が大きな成果を上げていることに触れ「抜本的な労災対策を考える必要があるのではないか。今の進め方で建設職人基本法が生かせるのか疑問」と現状に対して意見を述べた。