【3次元データ活用】 モデル事務所で取り組み先導
2018/11/22建設時事
建設メール
国土交通省は、3次元モデルや建設機械・作業員・材料データなどの3次元データを活用して建設現場の生産性向上を図る取り組みを進めるため、先導するモデル事務所を各都道府県で1事務所以上設置する。さらに、その中から各地方整備局で1事務所以上「スーパーモデル事務所」を設定する方向で検討している。
国交省では本年度、BIM/CIM※活用事業について200の工事・業務(約60事務所)での活用を目標としており、10月末現在で131の工事・業務で活用中。また「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」(PRISMプロジェクト)において、18事務所で3次元データを活用した試行事業を実施する。
この中から設定するモデル事務所は、3次元データ活用に関する建設企業や地方自治体からの相談窓口になるとともに、3次元データスペシャリストの育成、受注者希望型によるBIM/CIM事業の拡大など積極的な3次元データ活用を図る。
スーパーモデル事務所は、設計から維持管理まで先導的にBIM/CIMを活用するモデル事業を実施するほか、発注者指定によるBIM/CIM設計・施工を発注する。さらに3次元データ活用を前提とした共通仕様書、積算、監督・検査、支払いなど業務プロセスの改善提案も役割とする。
※BIM/CIM
計画・調査・設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施工、維持管理の各段階でも情報を充実させながら活用する取り組み。併せて事業全体にわたる関係者間で情報共有することで、一連の建設生産システムにおける受発注者双方の業務効率化・高度化を図る。