【国土強靭化関係予算】 19年度は国費総額5・3兆円
2018/12/25建設時事
建設メール
内閣官房が集計した関係府省庁における2019年度の国土強靭化関係予算案は国費総額5兆3056億円で、対前年度当初比1・40倍を確保した。うち公共事業関係費は4兆2682億円となり、前年度から9750億円増加している。「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」を行うための事業費1兆3447億円(うち公共事業関係費8503億円)が上乗せされた関係で大幅に事業費が増加したものだが、3か年緊急対策を除いても公共事業関係費は前年度比で1247億円増加している。
主な取り組みでは▽道路、港湾、空港、鉄道の耐震化、浸水対策、代替性の確保(国交省)▽水防災意識社会の再構築に向けた水害対策の推進、集中豪雨や火山噴火等に対応した総合的な土砂災害対策の推進、事前防災・減災に向けた治山対策等の推進(農水省、国交省)▽豪雨による鉄道河川橋梁の流失・傾斜対策、鉄道隣接斜面からの土砂流入防止対策の推進(国交省)▽住宅・建築物、学校、医療・社会福祉施設等の耐震化等の促進(文科省、厚労省、国交省)▽農業水利施設(ため池等)、水道施設等の耐震化の促進(農水省、厚労省)▽大規模津波等に備えた対策の推進、インフラ老朽化対策等のための戦略的な維持管理・更新の推進(農水省、国交省)▽人工衛星を活用した防災体制の強化(内閣府、文科省)▽災害対策としての放送ネットワークの整備(総務省)▽小型無人機(ドローン)を活用した災害対応の強化(総務省、経産省)▽サービスステーションの災害対応能力等の強化、避難所等への自衛的燃料備蓄の推進(経産省)―などが盛り込まれた。
◎2次補正でも1兆円
また3か年緊急対策関係のうち、速やかに着手する対策を進めるため、18年度第2次補正予算案では、国費総額1兆822億8400万円が計上された。うち公共関係事業費は7795億円を占める。
府省庁別の内訳は▽内閣府が151億500万円▽警察庁が544億7800万円▽総務省が82億9000万円▽法務省が233億9400万円▽文部科学省が784億2200万円▽厚生労働省が290億6700万円▽農林水産省が938億2500万円▽経済産業省が285億円▽国土交通省が6323億2600万円▽環境省が1058億円▽防衛省が130億7700万円―となる。