【インフラ】 維持管理・更新費は30年間で最大約195兆円
2019/01/07建設時事
建設メール
国土交通省は予防保全の考え方によるインフラメンテナンスの実施を基本として、近年の取り組み実績や新たな知見などを踏まえ所管12分野における2018年度時点の今後30年後までの維持管理・更新費を推計した。今後30年間の維持管理・更新費の合計は176・5兆円から194・6兆円程度となる見通し。また長期的な費用の増加程度は20年後、30年後ともに約1・3倍になる見込みで、特に26年後には最大の1・4倍(7・1兆円)となる。
更新時には現行基準への適合のための機能向上を行う。さらに点検・修繕・更新などを行う場合に対象となる構造物の立地条件や施工時の条件等により施工単価が異なるため、単価の変動幅を考慮して推計値には幅を持たせている。
同推計は道路、河川・ダム、砂防、海岸、下水道、港湾、空港、航路標識、公園、公営住宅、官庁施設、観測施設の国、都道府県、市町村、地方自治体、地方道路公社、水資源機構、一部事務組合、港湾局が管理者のものを対象とし、鉄道、自動車道は含まれていない。他に高速道路6会社は、19年度から48年度までの維持管理・更新費として約19・4兆円を予定している。
今後は引き続き新技術やデータの積極的活用、集約・再編等の取り組みによる効率化を図り、持続的・実効的なインフラメンテナンスの実現を目指す。