【官庁施設設計業務】 積算要領を10年ぶりに大幅改定
2019/01/22積算・資格news
建設メール
国土交通省官庁営繕部は「官庁施設の設計業務等積算要領」を約10年ぶりに大幅改定した。建築士事務所の業務報酬基準の見直しに伴い、新たに制定された「告示第98号」の内容を反映させるとともに、設計事務所に対して行った実態調査の結果を踏まえて改修設計業務と積算業務の業務量算定方法などを、より実態に即したものに変更した。新たな積算要領は2月1日以降に入札・選定手続きを開始する設計業務等から適用。地方自治体にも情報提供している。
改定内容のうち、改修設計業務については業務量の実情に応じた算定係数に見直すとともに、複雑だった算定方法を合理化した。図面1枚当たりの平均所要工数は固定値とし、換算図面枚数はCADの提供による影響度を係数で考慮する。
設計業務全体の業務量を1とした場合の個々の業務内容の業務量の割合を示す「業務細分率」の設定は、従来の床面積の合計値別から業務分野別(総合、構造、設備)に見直しを行った。
また積算業務の算定係数は改定前の「実施設計業務量×0・15」を、「実施設計業務量×0・2」(新築積算の場合)に見直した。
さらに技術料等経費率は従前の0・2から0・15に改めた。ただし諸経費率で見た場合、業務報酬基準は1・0が1・1に改正されているため、直接人件費を1とした場合の直接人件費、諸経費、技術料等経費の合計は2・4から2・415に微増となる見通しだ。
なお改定前の同積算要領は都道府県・政令市で約9割、その他市町村で約6割が活用している。