【16年度建設投資】 50兆円割れも回復基調続く
2016/04/25業界動向
建設メール
建設経済研究所と経済調査会経済調査研究所が発表した建設経済モデルによる建設投資の見通し(2016年4月版)によると、16年度の建設投資は前年度比0・8%減の49兆6100億円となった。15年度に続き2年連続で前年度比減少となるが、住宅投資の増加見込みなどの影響から、建設経済研究所では「(10年度を底とした)緩やかな回復基調は変わっていない」とみている。
政府建設投資は前年度比4・6%減の20兆4900億円を予測した。2年連続の減少となるが、4年連続で20兆円を超えている。ただ16年度は予算の前倒し執行が行われるため、年度後半の政府建設投資に切れ目がないように適切な措置が必要となりそうだ。
民間建設投資のうち、住宅投資に関しては、17年度からの消費増税の駆け込み需要を想定し、前年度比3・5%増の15兆4800億円を予測する。住宅着工戸数は前年度比3・6%増の94・9万戸となるが、駆け込み需要は前回の消費増税時ほど多くはないと考えられる。分譲マンションに関しては建築費高止まりの影響が残り、前年度比では減少する見込み。
また、民間非住宅建設投資は前年度と同様に緩やかな増加が予測され、建築と土木全体で同比0・4%増の13兆6400億円となっている。
建設投資の推移