【入札契約実施状況】 ダンピング対策未導入は181団体
2016/05/09建設時事
建設メール
入札契約適正化法(入契法)に基づき国交・総務・財務省が行った2015年3月末時点における入札契約適正化の実施状況調査結果がまとまり、公共工事発注者でダンピング対策が着実に進んでいることが分かった。前回調査対象の14年4月1日時点と比較すると、低入札価格調査制度および最低制限価格制度をいずれも導入していない団体が200団体から181団体へと減少した。内訳は11市、109町、61村となる。
国交省と総務省では15年2月以降、2度にわたり連名でダンピング対策の強化を要請している。
未導入の団体が最も多いのは北海道の54団体で、長野県23団体、福島県19団体、群馬県14団体と続く。規模の小さい自治体で未導入の場合が目立つことについて国交省土地・建設産業局建設業課では「極端なダンピング受注が発生していないため、ダンピング対策への意識が低いのではないか」とみているが、今後もダンピング対策強化に一層力を入れる考えだ。
また、最低制限価格の公表時期について、依然として174団体が事前公表しており、444団体は非公表となっているため、事後公表への移行に理解を求める見通しだ。
今回の調査は品確法運用指針の本格運用開始直前の状況を把握することが特徴となっており、次回調査は運用指針に基づく発注者の取り組み状況が反映されることになる。