【水資源開発】 吉野川水系で全国初「リスク管理型」の計画変更
2019/04/19建設時事
建設メール
水資源開発基本計画の抜本的見直しにより、全国で初めて「リスク管理型の水の安定供給」へと変更する吉野川水系の基本計画変更を、19日に国土交通大臣が決定した。危機的な渇水時も含めて水需給の均衡を総合的に点検し、既存施設を最大限に有効活用していくことと合わせ、必要なソフト対策を一体的に進める。リスク管理型の計画への変更は今後、他の水資源開発促進法に基づく利根川・荒川、豊川、木曽川、淀川、筑後川の5計画でも順次、計画の見直しに着手する。
新計画では、比較的発生頻度が高い渇水時を基準に水の安定供給を目指してきた前計画を新たな視点で転換。供給の目標に、発生頻度は低いものの水供給に影響が大きいリスク(危機的な渇水等)を追加した。また需要と供給の両面に存在する不確定要素を踏まえて、水需給バランスの点検を行い、計画を策定している。さらに、ソフト対策を供給の目標達成に必要な対策として計画に盛り込んだ。
なお計画期間はおおむね10カ年とし、中間時に対策効果などを点検した上で必要な見直しを行う。