《連載③・土木における外国人労働者》 外国人受入と女性・高齢者採用、業種によっては比較検討すべき
2019/05/20特集企画/PR
冬虫夏草
外国人労働者の受け入れに関する諸問題について国会においても論議となっていた。
外国人労働者が起こした問題について、労働者が職場から逃亡する案件は、少しでも高い給料の職場へ行くというよりも、最低賃金ギリギリの過酷な労働現場から逃げているのではないかというような事が論議されていた。
極めて安価な労働者の確保だけの観点から外国人労働者の受け入れを考えていれば、様々な問題が起こる可能性がある。
職場での言葉も含めたコミュニケーションの問題や職場や近隣における人間関係構築の難しさ、実は日本人でも同様の問題がある。
日本人も近年は同じ傾向があるように感じるが、「採用の失敗は教育では取り戻せない」ので、人格を見定めたうえでの採用が必要となる。
一方、労働者の確保を別の視点から見てみる。
実は日本の労働人口はそれほど減少はしていない。ただし、35~44歳の労働力人口は顕著に減少している。
つまり、高齢者や女性の労働人口の増加が全体の労働人口を支え、働き盛りの労働人口は減っている。そもそもの若年層の人口減少がある限り、この傾向が改善されるとは思えない。
このことからも、外国人労働者の一時的受け入れだけに頼るのではなく、女性の採用や高齢者の教育・採用なども考慮に入れるべきものと思われる。
外国人労働者を受け入れるリスクと女性・高齢者の教育のコストを、業種によっては勘案すべきものと思われる。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている