【日建連のCCUS】 二次以下取引会社で事業者登録に遅れ
2019/06/19業界動向
建設メール
日本建設業連合会(日建連)は、4月から本格運用を開始した建設キャリアアップシステム(CCUS)について、5月20日現在の全会員を対象とする取り組み状況を調査した。協力会社は事業者登録、技能者登録ともに好調な一方、二次以下の取引会社の事業者登録が遅れていることが明らかとなった。山内隆司会長は19日の会見で「スタートダッシュをかけるべく各社へ通知したが、まだまだ足りない。本気を出して普及のスピードを上げ、構成員会社の意識高揚を図っていく」と強気な姿勢を示した。
調査対象は5月20日の時点で各社が把握している事業者登録、技能者登録、現場登録。事業者登録、技能者登録については、日建連が協力会社組織所属企業による代行申請を積極的に進めている点と、協力会社に対する働き掛けを行っている会員が多いことから、協力会社の状況を中心に調査した。
事業者登録の状況では、協力会社の合計数と、そのうち事業者登録済み企業の合計数との比率が日建連会員全体で4割(1万3584社)。理事会社は5割(1万2298社)だった。既にロードマップ上での本年9月末の目標である「協力会社の90%登録」を達成した会員は2社。協力会社が恒常的に取引している二次以下の企業の事業者登録については日建連全体で約9割、理事会社で8割が20%以下だった一方、日建連会員企業全体で1割弱、理事会社の2割が20%~40%となった。
技能者登録の状況は、会員企業の協力会社に所属する技能者の合計数と、そのうち技能者登録を済ませた技能者の合計数との比率が、日建連会員全体で3割(19万8582人)、理事会社も約3割(18万7032人)に。ただし、理事会社以外の会員で協力会社の技能者数を把握できない会社が多かったこともあり、協力会社の技能者登録は理事会社の方が進んでいるとした。
現場登録は、5月末現在、日建連会員以外も含めた全現場登録数3747現場のうち、日建連会員企業の現場数は3494現場(93%)。日建連会員企業の内訳は理事会社(52社)が3324現場、CCUS本部会社(14社)が2776現場、上位4社が1934現場だった。※重複あり
日建連では今回の結果を踏まえて、①引き続き協力会社の事業者登録、技能者登録および現場登録を進める②二次以下の取引会社の事業者登録を促進(必要に応じて代行申請の活用)③協力会社による技能者登録の代行申請の促進④理事会社および理事会社以外の会員を中心に、現場登録の促進(全体の底上げ)に積極的に取り組み、ロードマップの達成を目指す―との目標を設定した。次回は9月ごろに調査を実施する予定。