【週休2日工事】 18年度は直轄土木で3129件実施/前年度比2・8倍
2019/06/20建設時事
建設メール
国土交通省の2018年度直轄土木工事における週休2日工事の実施状況がまとまり、対象案件として公告した6485件のうち3129件で実施したことが分かった。17年度と比較すると、公告件数は3841件から約1・7倍に、実施件数は1106件から約2・8倍に増加した。公告件数に対する週休2日工事の実施率は16年度が20・0%、17年度が28・7%、18年度が48・2%と着実に伸びている。
国交省では災害復旧や維持工事、工期等に制約がある工事を除く工事において、週休2日対象工事の適用を拡大。また18年度からは労務費、機械経費(賃料)を新たに補正対象とし、共通仮設費、現場管理費と合わせて現場閉所状況に応じて補正係数を乗じて必要経費を計上する試行を実施したことが、件数が大幅に増加した要因と考えられる。
18年度に週休2日を実施した工事の内訳は、発注者指定方式が693件、受注者希望方式は2436件で4分の3以上を占めた。4週8休を実施した工事については「工程管理」の項目で加点評価を行っている。
国交省では業務負担が大きい維持工事や災害復旧工事に対して、本年度から週休2日交替制モデル工事の試行を始める。現場閉所が困難な工事でも週休2日の確保を促すため、現場に従事した全ての技術者・技能労働者の休日確保状況に応じて変更時に労務費を補正する。試行工事の中で技術者・技能者の休日取得の確認方法や交替制に取り組む上で労務費以外に増加する経費の実態を検証していく。
週休2日工事は地方自治体でも取り組みが拡大中で、全国の都道府県・政令市では18年度に56団体が実施した。発注者指定方式は27団体、労務費等補正は48団体、工事成績評定による加点は49団体が導入している。