【能力評価基準】 円滑な運用へ協議会設置を提案
2019/10/21建設時事
建設メール
国土交通省は、建設技能者一人一人の技能と経験を客観的に評価し、保有資格や就業日数に応じて4段階のレベルに分ける「能力評価基準」の実施に向けた検討会を18日に開いた。今回、能力評価基準の策定主体である登録基幹技能者講習実施機関の35職種50団体に対し、基準の認定状況や2020年度以降の能力評価制度の実施体制、特別講習の方針を説明した。制度の実施体制では、建設キャリアアップシステム(CCUS)と連携したレベル判定を円滑に行うシステムの20年度運用開始に向け、国交省は協議会を設置して運営することを提案。各団体で議論した上で意思表明することを求めた。
レベル判定システムについて国交省では、能力評価を行う団体へ無償貸与する方針だが、運用に当たりシステムのメンテナンス費用やCCUSとの連携経費、協議会の運営委託経費がかかるため、協議会の中でレベル判定手数料を含めた基本的な枠組みを決める必要があるとした。
また国交省は同日の検討会で、主に職長・中堅クラスの建設技能者を対象として11月以降に実施する特別講習の受講者には修了証を交付し、レベル判定手数料とカード更新手数料を免除する方向で調整を行っていることを説明。当面の間は、講習を受けた人から先行的に能力評価のレベル判定をしていく見通しだ。
能力評価基準は、年度内に全35職種での認定を目指しており、10月8日時点で鉄筋、型枠、機械土工の3職種が認定済みとなっている。認定を受けた職種では、基準に従い技能者の経験、知識・技能、マネジメント能力に応じて4段階のレベル判定が行われ、レベル別に色分けされた建設キャリアアップカード(ゴールド、シルバー、ブルー、ホワイト)が技能者本人に交付される。