【自民党】予算の満額確保要望を緊急決議/官公庁営繕議連
2019/11/07建設時事
自由民主党の官公庁営繕を考える議員の会の総会が7日に党本部で開かれ、社会的要請に応えるための事業実施に向けた官庁営繕関係予算の確保などを求める緊急決議を採択した。また火災に見舞われた沖縄県の首里城の早期復元を求める意見・要望が相次いだ。
総会の冒頭、参議院議員の佐藤信秋顧問は「官公庁施設は普段から使い勝手の良い、皆さまから愛して使っていただけることが大事。特に最近、これだけ災害が起きてくると防災拠点としての大事な役割も痛感されている」と述べ、施設整備の重要性を強調した。
緊急決議では、2020年度当初予算・19年度補正予算における官庁営繕関係予算の満額確保や耐震化の推進、地域防災と連携した防災機能の強化、バリアフリー化の促進など既存施設の改修・維持修繕の推進、CLT工法等の先進工法、PFI等の民間活力導入促進などを強く求めた。
また地方自治体の発注の適正化が急務とした上で「営繕積算方式」の活用等による予定価格の適正化、「入札時積算数量書活用方式」の導入等による変更契約の円滑な実施も必要とした。
当日は全国建設業協会が国に対し中・長期的な視点を踏まえた国土強靱化計画を策定し、庁舎の改築や改修による国土強靱化を進めることや、地元企業が参加しやすい発注方式、生産性向上を図るための工事書類のより簡素化を要望。公共建築協会は官公庁施設整備の着実な推進と未曾有の災害等に対応した安全・安心のさらなる確保を求め、首里城の復元や官公庁施設の品質確保、建築技術者の技術力の維持・向上の必要性を訴えた。
なお国交省官庁営繕部によると、営繕工事における「入札時積算数量書活用方式」は、国では4省庁、都道府県・政令市では8団体の導入にとどまっている。