見たもん勝ち ～建設業応援団～
【総合経済対策】 CCUS活用し企業の生産性向上を
2019/12/11建設時事
建設メール
政府が閣議決定した「安心と成長の未来を拓く総合経済対策」では、中小企業・小規模事業者の生産性向上のための環境整備として、国土交通省による建設キャリアアップシステム（CCUS）を活用した地域建設企業の生産性向上が盛り込まれた。建設技能者のスキル向上のための特別講習と専門工事企業の適正な評価が行われる環境整備を行う考えで、建設企業が「地域の守り手」としての重要な役割を果たすために、CCUSを活用して建設技能者の人材育成を図り、地域建設企業の生産性向上につなげる。
まず特別講習は、建設技能者の能力向上を目的とした講習会や新たなプログラムの作成を行い、CCUSと連携した能力評価制度を活用して優秀な人材を確保する。現在、10職種の職長・中堅クラスの建設技能者等を対象に特別講習が行われており、引き続き特別講習を通じてCCUSの登録や普及促進を進め、第一線で現場を支える技能者の能力向上を支援していく。
また高いレベルの技能者を雇用する企業を評価し、生産性向上の取り組みを推進するために、CCUSや建設技能者の能力レベル判定システムと連携した専門工事企業の施工能力等の見える化システムを構築する。CCUSとの連携によってレベル1～4の建設キャリアアップカードの保有者の人数や割合、若年技能者の割合などが分かるようになる能力レベル判定システムは、来年度の運用開始に向けて開発が進んでいる。新たな見える化システムは、専門工事企業の基礎情報、施工能力、コンプライアンス（法令順守）を4段階評価するもので、両システムが連携できるようにする。
各専門工事企業の施工能力の見える化により、所属する技能者を育成し、自社の施工能力が高まることで企業が適正に評価され、生産性の高い企業が選ばれるような環境整備を図る。
