〈冬虫夏草〉 浮かび出てくるあれやこれ
2020/04/07コラム
冬虫夏草
新型コロナウイルスによるパンデミック現象は、世界の姿も明らかにしている。
開発目覚ましい中国より発生し、中国の世界進出を示すように、またたく間に世界中に広まっていった。
EUの中でもイタリアにおける罹患患者は断トツだが、同じくEUの中で中国の「一帯一路」(中国が提唱・推進している経済圏構想)を受け入れている唯一の国がイタリアであるのは偶然なのであろうか。
また、死亡率が異常に高いのもイタリアであるが、医療制度は日本とは違う。
所得が低くても医療が受けられる皆保険制度はあるが、同時に民間保険でカバーされるプライベートクリニックが併用されており、プライベートクリニックでは手厚く、高度な医療体制が取られている事が多い。
公的保険が適用される病院では、そもそもの病院数が少なく、優秀な医者や看護婦は報酬が高い、プライベートクリニックに多く存在する傾向が強い。
また、イタリアは高齢化率が高いことも相まって、死亡率が高くなっているのであろう。
その点、同じような制度の国が米国である。
さらに、米国では、そもそも医療の恩恵を受けることができない、違法移民が存在する。
たとえ、彼らが保菌者になったとしても、余程重篤にならない限り、病院に行くことはなく(強制帰国されるため)、安全の為、自宅で1~2週間過ごすという事ができるほどの生活の余裕もない。
保菌者を抑止する力が弱く、患者を適切に治療する保険制度もないのが、米国であり、だからこそ米国大統領は現在、非常な危機感を感じていることは想像に難くない。
アフリカ大陸で発生したエボラ出血熱も飛沫感染するウイルス感染症である。
エボラ出血熱が世界中に広がらなかったのは、1つは発生地点がアフリカ中央部のスーダンなどで、同地域では経済の外へ向けてのグローバル化が進んでいなかったこと、また1つは致死率が50~80%と高く、罹患者が亡くなり軽症のまま外へ出て、広まるということがなかったことなどが考えられる。
しかし、新型コロナウイルスは南アフリカの205人を含め、アフリカの広範囲において広がっている。
これは、エネルギー資源を求めてアフリカ大陸に進出している中国の動きと関係ないとはいえないであろう。
現在、新型コロナウイルスの責任論について、アメリカと中国が争っている。
まるで、子供の喧嘩である。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている