
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録された建設技能者一人一人の技能や経験を正しく評価し、能力に応じた客観的な4段階の評価を行うレベル判定システムが4月から始まり、5月末までに3260件の申請があり、レベル判定およびカードの交付が行われた。5月単月の申請件数は596件で、内訳はレベル4(ゴールドカード)が40件、レベル3(シルバーカード)が227件、レベル2(ブルーカード)が329件となる。5月までのレベル別の類型は、レベル4が261件、レベル3が1248件、レベル2が1751件。
能力評価申請件数が多い上位5職種は、1位が鉄筋技能者で870件、2位が機械土工技能者で743件、3位が内装仕上技能者で520件、4位がとび技能者で362件、5位が型枠技能者で268件だった。
現在のレベル判定システムでは、専門工事業の35職種が作成し国土交通省より認定された能力評価基準をもとに判定を行い、4段階に色分けされたカードが発行される。本年度は既存35職種の基準では測れない職種や多能工に対する評価手法の確立に向けた検討に入り、2021年度から全ての技能者が能力評価を行える環境を実現させる。
また、建設技能者の能力評価制度を分かりやすく紹介するリーフレットが完成した。レベル判定システムの申請手続きの主な流れを4段階で解説するとともに、技能者、事業者双方にメリットがあることなどを示している。今後、CCUSの運営主体である建設業振興基金や同制度推進協議会、国交省が連携し、リーフレットを活用しながら事業者登録済みの企業などへ制度を周知していく。