〈冬虫夏草〉 長い付き合い
2020/05/12コラム
冬虫夏草
今回の新型コロナウイルスとの戦いも、長期戦となる事が予想されている。
そもそも、インフルエンザウイルスとの近年の戦いは現在進行形である。
新型コロナウイルスとの戦いが長期戦となるならば、指定感染症の指定は解除されるべきである。
5月11日時点において日本の感染者数は15,847人で死者数は633人で、死亡率は約4%。
テレビなどで成功例として取り上げられているドイツの感染者数は171,879人で、死者数は7,569人、死亡率は4.4%。
ドイツ政府の対応がいかに早いかなどが盛んに取り上げられていたが、数字で見れば、明らかに日本が勝っているし、PCR検査の数から類推するとさらに、実際には死亡率が低いのではなかろうか。
近年のインフルエンザ患者数は年間1,500万人から2,000万人に達しており、直接的なインフルエンザによる(インフルエンザを死因とする)志望者数は、2018年が死亡者数3,315人、2019年の死亡者は3,317人となっている。(インフルエンザの影響で持病が悪化したものを含めるとおおよそ年間1万人と言われている)
これほど広範囲で甚大な被害をもたらしているインフルエンザも予防注射や治療薬があるということで、インフルエンザ定点届出は義務付けられているが、入院が義務付けられている訳ではない。
今回の新型インフルエンザウイルスが問題視されているのは、当初、指定感染症として入院措置が義務付けられ、さらに、感染力が強いため、医療機関の対応が窮地に至った事が大きい。
また、テレビでの異常なまでの警戒態勢も影響しているのではないだろうか。
「特別定額給付金」のオンライン申請に伴い、自治体の窓口に殺到する市民の良識はどこに行ったのであろう。オンライン申請しても、郵送での申請と支給時期は大きく変わらないため、感染防止の観点からも、来庁せず、書類が届くまで待つことをキャンペーンする方がよほど建設的である。
いずれにせよ、インフルエンザと同様に毎年の戦いとなると心構えを持つべきであり、風邪の時期の所注意程度の態勢を取らないと、生活や経済が成り立たなくなる気がする。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている