〈冬虫夏草〉 菅内閣の改革
2020/09/22コラム
冬虫夏草
99代総理大臣が誕生し、組閣されたが、国民の期待度は概ね大きく、支持率も高くなっている。
菅総理は縦割り行政を改革し、地方創生を行うことをなども公言している。
また、行政を中心としてデジタル化を推進するとしている。
建設業界としては、どのような変化が現れるのであろう。
まず、デジタル化に関しては、さらに加速しそうである。
毎週の会議に関しては、新型コロナに関らず、インターネット会議を主体とすべきで、早々にセキュリティ対策を行うべきである。
電子納品は進んでいるのに、セキュリティ問題からクラウド管理が進んでいない。
CDに焼き付けて持参というのは、どこの後進国かと思ってしまう。
最近は、写真管理はスマホで撮影し、管理ソフトで管理できるようになっている。黒板も隅に表示される。
竣工検査も、衛星を使用した高さ等の表示があれば、データ送信で行い、見栄えや周辺状況検査だけ行えばよい。
わざわざ、意地悪な資料要求を行い、即応力を見る必然性があるのだろうか。
縦割り行政は、一朝一夕には進む問題ではない。
こども園を立てたとしよう。
こども園の所管は文部科学省と厚生労働省、工事現場が主要道路に面していたら、国土交通省や県・市町村、警察署、消防署などの提出資料がそれぞれ、必要となる。
つまり、補助金や助成金、還付金などと同様に、それぞれの役所へ申請しなければならない。
自分自身で調べることはしないし、所管以外の物は、内容が重複していても、動かないが、許可を取ったかどうかだけは確認される。
しかも、それらは印鑑が押された書面が必要となる。
また、役所では、会社の住所、電話とともに、FAX番号の明記が要求されるが、今時FAX番号を要求する先進国は相当珍しいはずである。
世界に冠たる経済大国であった日本が、中国やシンガポールに追い越され、長いデフレで物価水準が相対的に低くなったため、お得な観光地となっている。
かつては、東南アジア旅行であれば、大臣旅行であったのに、少々寂しい気もする。
建設業界も、一部のゼネコンを除き、遅れていると思われるのは、極めて遺憾である。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている