〈冬虫夏草〉 それでは野党は
2020/09/29コラム
冬虫夏草
菅総理が誕生し、規制改革等の政策を掲げ、大多数の国民は判りやすいスローガンとして、支持する方向に向いている。
一方、時を同じくして立憲民主党が国民民主党等として、誕生した。
同党の枝野代表は政策構想として「支えあう社会」を提示し、菅総理の「自助、共助、公助」に対抗する構えだ。
また、枝野代表によると経済成長は不要であり、支えあいながら慎ましく生きていこうという主張もされている。
菅総理の自助は規制を緩和し、新しい民間ビジネスを創造し、経済成長を支えていこうという意図が見て取れる。
デジタル化の推進も同様で、業務の効率化を進めることにより、もう一度日本を経済先進国の上位に戻そうというものではなかろうか。
経済成長率と失業率には負の相関関係がある。
つまり、経済成長率が高くなればなるほど、失業率は低くなる。
経済学でいうところの「オークンの法則」であり、経済学の基礎で習うものだ。
立憲民主党がデフレにより国際社会から後れを取り、高い失業率で推移した、同じ過ちを繰り返すつもりなのであろうか。
雇用の確保は守るというのならば、経済成長も確保すべきなのだが、新しい経済理論を開発したのであろうか。
低成長で物価も上がらず苦しむのは、庶民である。何故なら、国際社会は、成長を遂げ、物価が上がるならば、輸入製品の価格は必然的に上がる。
今年100円だったものが、来年には101円になる。
低成長で、給与が上がらなければ、生活が次第に苦しくなるのは、数学的必然であろう。
「競争はいらない」「ともに支えあい、慎ましやかに」は美しいように見えるが、苦しい生活への一直線のような気がする。
共産主義の最終目標は「能力に応じて働き、必要に応じてもらう」ものだ。
共産主義国においても実現できていない世界を、目指しているようにも見える。
またこれは日本国憲法の序文の精神に似ている。
その序文は「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」である。
世界が「平和を愛する諸国民の公正と信義」に満ち溢れてればいいのだが。
日本国民が貧すれど貪せずに生きると決意すれば、野党もまた吉であろう。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている