<建設女子・現場アルアル> 建設会社で4年間働いてきた女性作業員の体験談
2020/10/21コラム
建設女子
私は高卒で建設会社に入社した22歳の女性会社員です。女性会社員といってもデスクワークをしているのではありません。建設現場で働く現場作業員なのです。女性が建設現場で仕事をしていると街ゆく人から珍しいものを見るような目で見られることが多いのですが、女性作業員は徐々に増えてきています。今回は建設現場で働く私の実体験を紹介します。
入社当初はいろいろな噂を立てられて悩みました…
今から4年前、この建設会社に正社員の現場作業員として採用されたのは全部で18名いましたが、女性は私だけでした。女性が1人だけだと何かと注目されることが多く、ちょっとした言動も大きな噂話に発展してしまうのです。たとえば同期入社の中には高校時代に同じクラスだった男性がいました。顔見知りということもあり、私はお昼休憩にその男性と一緒にお弁当を食べていたのですが、1週間もたつと私とその男性がお付き合いをしているという噂話が現場内に広まってしまったのです。一緒にお弁当を食べただけで、どうして恋愛関係にされてしまうのだろう、と当時はかなり悩みました。
悩んだ結果、男性ばかりの建設現場で1人だけの女性が特定の男性と仲良くすると好奇の目で見られる、ということを学びました。このことを学んでからの私は、建設現場にいる男性とはできるだけ平等に接するようにしました。重くて持てない建材があるときは、つい同じ高校出身の男性に頼みたくなるのですが、そこはあえてあまり仲良くない男性にお願いするようにしたのです。そうすることで根も葉もない噂を立てられることはなくなりました。建設現場で働く女性は勤務中だけでなく休憩中も一挙手一投足が注目されているという意識を持って行動したほうがいいですよ。
交通誘導の担当になることもあります
また、建設現場では工事の規模に応じて隣接する道路に一定の人数の交通誘導員を配置しなければならないのですが、交通誘導員の人員が足りないときは私がそちらに回されることがあります。建設に携わる仕事がしたくてこの会社に入社したのに、現場に入ることもなく道路で一日中交通誘導をしているときは、むなしい気分になります。現場監督から「まだまだ一人前になれていないよ」と言われているような気持ちになって劣等感を感じるからです。
建設現場で働いていると、力ではどうしても男性にかなわないと痛感することもありますが、今後は細かい作業をするスキルや建設に関する知識を身につけて、「女性も建設現場で活躍できるんだ!」ということを証明していきたいです。
管理職になって女性でも働きやすい職場環境を構築したい!
入社して4年がたち女性の現場作業員が増えたことで、現在は女性のみを対象とした福利厚生制度ができました。それは生理休暇制度です。しかし、その申請書を男性上司に提出しなければならないので、申請するときは毎回恥ずかしい気持ちになります。いつか私が管理職になって、女性作業員でも恥ずかしがらずに生理休暇制度を利用できる建設現場にしたいと思っています。
寄稿者:建設女子(複数)
建設業に携わる女性のコラム。特に建設現場での出来事や苦労した話、嬉しかったことや発見したこと、不思議に思っていることなど、『現場あるある』を自由に発信してもらいます