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【港湾事業】 21年度にICT海上地盤改良工のモデル工事を
2020/11/13建設時事
建設メール
港湾分野で3次元データを活用したICT施工やBIM／CIMの導入を進める国土交通省は、13日に開いた港湾におけるi－Construction推進委員会で本年度内にICT海上地盤改良工（床掘工・置換工）の実施要領等を検討し、2021年度からモデル工事を行う方針を示した。九州地方整備局が作成した要領案に基づき、他工事での実績データ等を用いた検証を行って全国版を策定する。23年度より本格運用する。
本年度はICT浚渫工を本格運用するとともに、ICT基礎工とICTブロック据付工の試行工事、ICT本体工（ケーソン据付システム）でモデル工事を実施中。ICT海上地盤改良工については、測量、施工管理へのICT導入・活用、各種要領の策定・検証・改定を行っている。ICT活用工事は17年度から浚渫工を対象に実施して以来、着実に件数が増加し、9月末時点で4工種合計298件に適用した。
また調査・設計、施工、維持管理で共通して3次元モデルを用いるBIM／CIMに関しては、国交省が23年度までに小規模を除く全ての公共工事での原則適用を目指していることから、試行事業結果を整理・分析した結果を反映させた形で、本年度に各種要領の改定と新規策定を行う。
BIM／CIM活用業務・工事は、18年度に杭式桟橋および臨港道路等の設計業務を対象に導入。以降は工事にも展開するなど9月30日時点で適用件数は合計60件となっている。
来年2月に開く委員会では、ICT・BIM／CIM活用事業の実施結果や監督・検査の省力化への取り組み結果等を踏まえた各種要領と、さらなる活用に向けた課題・対応策を検討する。
本年度から改称した新委員会でも委員長を務める東京工業大学環境・社会理工学院の岩波光保教授は「今までデータを取ることに一生懸命になっていたが、これからはそれを活用し、生産性を上げていくことを考えていかなければならない」とし、コロナ禍の状況も考慮して取り組みを加速する必要性を強調した。
