【新潟発+記者の眼】 コマツが地域の測量会社とパートナー契約
2016/09/09記者の目/論説
建設メール
コマツ(東京都港区)は新潟県および東北6県の測量会社7社とパートナーシップ契約を締結した。国土交通省が推進するi-Construction導入の本格化などに伴い、同社が展開するスマートコンストラクションの3次元測量サービスを全国の測量会社へ委託し、増加が見込まれる3次元高精度測量の需要に測量会社と協力して迅速に対応する。
コマツレンタルが受注した測量をパートナー測量会社に優先的に委託する。今後、各都道府県でパートナー測量会社を積極的に増やす方針で、測量にとどまらず建設生産プロセスの調査、測量、設計・施工計画、施工、検査に関わる、さまざまな分野のサプライヤーを対象にパートナーを広げる考え。
同社が展開するスマートコンストラクションでは、UAVや3Dレーザースキャナなどを使用した3次元測量データを使い、自動整地アシストや自動停止制御機能などを付加した建機が丁張りなしで、設計図面通りの制御を可能とする。
〈記者の眼〉
コマツレンタルでは、これまでに約280の現場でスマートコンストラクションを活用した高精度測量を行っている。今後、ドローンを使った3次元測量の急激な需要増加が予想される中、全国の測量会社へ優先的に業務を委託することで、ノウハウの伝承が進むだろう。自治体もICT活用工事の前提となる3次元測量であれば取り組むハードルは比較的低い。地場の測量会社では3次元測量の導入をまだ先の話と考えている場合も多いが、今回の契約締結を皮切りに、全国で一気に3次元測量に取り組む会社が増える可能性がある。