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【新労務単価】 技能労働者へ適切水準の賃金支払いを
2022/02/21建設時事
建設メール
3月1日から適用する新たな公共工事設計労務単価が決定し、前年度比で全国全職種平均2・5％の上昇となったことを受けて、国土交通省は地方自治体や建設業関係団体に対して技能労働者への適切な水準の賃金支払いを要請した。通知では、今後も賃金の引き上げにつながる好循環が継続される環境整備が重要とした上で、コロナ禍を考慮して特別措置が実施されていることに十分留意し、技能労働者の賃金水準のさらなる改善を図ることが必要と訴えた。
新労務単価では、社会保険への加入に必要な社会保険料の本人負担分や、労働基準法により義務化された有給休暇取得に要する費用のほか、時間外労働時間を短縮するために必要な費用を反映させたことを説明。新労務単価の水準等を踏まえた適切な請負代金による契約に理解を求めた。
地方自治体に対しては、新労務単価の早期活用に加え、インフレスライド条項の適用、法定福利費等の適切な支払いと社会保険への加入徹底指導、ダンピング対策の徹底・強化による適正な価格での契約推進、適正な工期設定に伴う必要経費の確保、建設キャリアアップシステムの活用による技能労働者の処遇改善などを要請した。また、建設業団体には技能労働者への適切な水準の賃金支払いに加え、若年入職者の積極的な確保、ダンピング受注の取りやめとして「適正な金額による契約締結を徹底し、ダンピング受注を厳に行わないよう改めて徹底すること」と強調した。
国交省では、新たな設計労務単価について特例措置を講じる。3月1日以降に契約を締結する直轄工事のうち、予定価格の積算に当たり旧労務単価を適用している場合は、新単価を適用した請負代金額に契約を変更する。2月28日以前に契約を締結した工事のうち、工期の開始時期が3月1日以降になる場合はスライド条項の規定を準用する。
