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【道路分野】 グリーン社会実現へ道路管理・施工で低炭素化
2022/03/11建設時事
建設メール
国土交通省は、道路分野におけるグリーン社会の実現に向けた取り組みを検討している。11日に開いた有識者審議会で、道路分野でのカーボンニュートラルに関する取り組みの方向性を提示した。注目は道路のライフサイクル全体の省エネ化の取り組みで、道路管理・工事の低炭素化を目指したICT施工の普及促進や革新的建設機械の導入拡大のほか、低炭素建設材料の活用も検討する。また、道路照明の高度化・省エネ化を進める。
建設機械に関しては、短期的には中小建設業を対象に生産性が向上するICT施工の普及を促進。長期的には、ディーゼルエンジンに替わる電動、水素、バイオといった革新的建設機械の導入・普及促進を視野に入れる。低炭素建設材料は、工場の排気ガスなどCO2をコンクリート内部に固定し、CO2収支がマイナスとなるコンクリートの技術開発が進んでいる。通常の生コン工場で製造でき、現場打ちコンクリートとして使用可能であるため、工事での使用を検討する。
道路照明の高度化の関係では、道路整備や既存照明を更新する際にLED道路照明の導入を促進しており、2020年度末時点での直轄国道における道路照明のLED化率は約3割程度となる。今後は、センサー照明、低位置照明の現場実証を推進するほか、25年度の道路照明施設設置基準、ガイドラインなどの改訂に向けた検討も行う。他にも、雨水貯留・浸透施設のある植栽空間の整備も進める。
低炭素道路交通システムの実現に向けては、次世代自動車の普及へEV充電施設の公道設置の環境整備や水素ステーションの設置場所提供、道路を活用したモビリティ共同ポートの設置、道路空間を活用したカーシェアリングステーションの全国展開を図る。
さらに、道路でエネルギーを創出し、再生可能エネルギーへ転換する取り組みも行う。道路における太陽光発電施設設置のための技術指針を検討・策定するとともに、路面太陽光発電を試行していく考えだ。
