【社労士の眼①】 上手な助成金の活用法/建設業のみが使える助成金
2016/09/28コラム
建設メール
助成金とは国の施策に従い事業主(会社、個人事業主)が労働者を雇い入れたり労働環境をよくしたり教育訓練を受けさせたりした時に国から貰える返済不要なお金です。
それぞれの助成金には助成金を受けるための要件(ルール)がありますが共通の要件は雇用保険の適用を受けていること、労働保険料を払っていること、労働法を守っていること等があります。
事業主の皆様は助成金について国からお金を貰うのは、自分の会社では難しいと思っている方が少なくはないと思います。しかしながら助成金は人を雇っている事業所であれば、どこの事業所でも貰える可能性があります。
ただし助成金を貰うために人を雇ったり、教育訓練をしたりするのは本末転倒になってしまいます。人を雇い入れたい、従業員のスキルアップのために教育訓練をしたい、従業員の定着のために労働環境を良くしたい、というような考えがある時に助成金を上手く活用してほしいのです。何か従業員のために会社を良くしたいと考えた時に知ってさえいれば使える助成金は、たくさんあるのです。
このコラムでは今年度、国が力を入れている助成金や使いやすい助成金についてご紹介していきます。また建設業のみが使える助成金(建設労働者確保育成助成金)もありますので、併せて解説します。
簡単にご紹介すると、従業員の労働環境を良くするための制度を導入すると50万円~250万円貰える助成金や、有期契約労働者を正社員に転換すると1人に対して60万円、仮に5人正社員に転換した場合は300万円貰えるような助成金もあります。
建設業の事業所では、従業員に資格を取得させるために技能講習を受けさせていることも多いと思います。そんな時にも使える助成金があります。
知ってさえいれば使える助成金も知らなければ活用できません。
「使えない」と決めつけるのではなく「どうすれば使えるか」を伝えていきたいと思います。
次回からは“建設労働者確保育成助成金”について徹底解剖していきます。
(AK経営労務管理事務所 新津 充久)