【顕彰+記者の眼】 新たに415人の「建設マスター」誕生
2016/09/30記者の目/論説
建設メール
国土交通省は30日、2016年度の「優秀施工者国土交通大臣顕彰」(建設マスター)受賞者を発表し、新たに415人が建設マスターに選ばれた。また、昨年度から始まった「青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰」(建設ジュニアマスター)受賞者には106人が決まった。顕彰式典は今月7日に都内のメルパルクホールで開かれる。
建設マスターは、特に優秀な技術・技能を持ち、後進の指導や育成などで多大な貢献があった建設技能者が対象。本年度の平均年齢は50・9歳で、最低年齢は38歳だった。
建設ジュニアマスターは、次世代における建設現場の担い手を確保・育成し、建設マスターに達するまでの技術と技能向上を図ることを目的に、優秀な技術・技能を持ち、今後さらなる活躍が期待される青年技能者を顕彰するもの。本年度の平均年齢は36・0歳で、最低年齢は29歳だった。
女性技能者は建設マスターで8人、建設ジュニアマスターでは6人が受賞した。
なお、累計で建設マスターは9234人、建設ジュニアマスターは216人になった。
〈記者の眼〉
建設マスター受賞者の平均年齢は例年約51歳で、あと10年は第一線での活躍が期待される。担い手の確保・育成が従来にも増して重要となる中、優秀な技術と技能を後進へ伝える役割を担う建設マスターに寄せられる期待はこれまで以上に大きい。また建設ジュニアマスターは今回を含めて20代で3人が受賞した。本年度の受賞者は29歳の造園工。女性の最年少は32歳で塗装工と造園工の2人だった。10代、20代の若い技能者にとっては年齢が近く、良いお手本になるはずだ。そのためにも処遇も含めて真に憧れる存在となるような地位が与えられる必要があるだろう。