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【官民連携】 ハイブリッドダム構築へ/治水と発電容量増強図る

2022/07/26建設時事

建設メール

 国土交通省は、近年の水害の激甚化・頻発化を踏まえた治水対策とともに、2050年カーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させるため、治水機能の強化と水力発電の促進を両立させる「ハイブリッドダム(仮称)」を構築する取り組みを始める。最新の気象予測技術や土木技術を活用して、天候に応じて貯水量を柔軟にする高度な運用を実現することで、治水容量と発電容量の増強を図る。併せて、ダムが立地する地域の振興にも官民で取り組む考え。斉藤鉄夫大臣は26日の閣議後会見で「今後、水力発電や地域振興に関心のある民間企業等と意見交換を行いながら、取り組みの具体化に向けた検討を進めたい」と話した。
 ハイブリッドダムは、官民連携の新たな枠組みで展開する考えで、国等は治水機能の強化として運用高度化による治水への有効活用や放流設備の改造・かさ上げ、堆砂対策を実施する。民間は水力発電の促進に向け、運用高度化等による安定した発電水量の確保に加え、発電施設の新設や増強、ダム湖の冷水の活用などに取り組む。地域振興は、民間や地方自治体によるダム周辺遊休地等の活用、発生した電力を用いた地域振興などを行う。
 従来との違いとしては、河川管理者、利水者、地元自治体といったダム事業の従来のプレイヤーに加えて、脱炭素に取り組むような発電に参画する新しいプレイヤーとの官民連携を強化し、新たな事業体制を構築する。
 治水機能強化とカーボンニュートラルへの貢献では、気候変動に対応する洪水調節機能の増強や運用高度化等による「ハイブリッド容量」の設定を想定。従来の洪水調節容量について、洪水時には洪水調節のために活用、平常時には治水に支障のない範囲で最大限、発電のために活用する容量として新たに設定する。ハイブリッド容量の確保に必要な費用の負担割合は、民間事業者等の水力発電による収益や企業努力が適切に反映される仕組みとなるよう新たな算定方法を検討する。
 短期的には、洪水後の放流の工夫や非洪水期の弾力的運用による水力発電を実施。中期的には発電施設が未設置のダムに設備を新設し、水力発電を行う。長期的には堤防のかさ上げ等を行うダム改造や多目的ダムの新設に併せ、発電容量の設定などにより水力発電を実施する見通しだ。
 なお、国交省では8月5日にサウンディング(官民対話)に先立つ事前説明会をウェブ方式で開催する。

 

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