見たもん勝ち ～建設業応援団～
【水管橋】 点検は5年に1回以上に／施設の維持管理制度検討
2022/10/11建設時事
建設メール
和歌山市で2021年に発生した水管橋崩落を受けて今後の施設の維持管理制度を検討している厚生労働省は、本年度中に省令改正・ガイドラインを見直し、規制・指導強化、内容充実を図る。点検頻度に関しては、水管橋等で水供給・横断施設に大きな支障を及ぼす恐れがある場合、他のインフラと同様に「おおむね5年に1回以上の適切な頻度で行う」ことを必須とする。点検手法は、デジタル原則を反映させ、目視または目視と同等の状態把握ができる方法などとし、点検を記録して次の点検を行うまでの間は保存することや、修繕を記録して施設を利用している期間は保存しなければならないと定める方針だ。
また標準事項について、点検は初期点検・日常点検・定期点検・臨時点検・緊急点検として点検頻度・項目を設定して実施することを求め、補剛部材、支持金具に関しては近接目視または近接目視と同等の状態把握ができる手法を基本とするなど、指導を強化する。新技術を活用した効果的・効率的な点検手法の導入は推奨事項とする。
21年度末の時点で全国に水管橋等は約14・6万カ所あり、おおむね管路延長5㎞当たり1カ所の割合で存在し、事業者の規模が大きいほど多くの水管橋等を管理している。8月に厚労省が実施した点検頻度調査によると、約71％の事業者が5年に1度以上の頻度で点検を実施しているものの、事業者の規模が小さいほど点検頻度が低い傾向が明らかになっている。
