〈コラム〉 「育成なくして指導なし」
2016/11/18コラム
12月に開講するオンライン講座「建設業生産性向上教室」は、誰でも無料で、短時間で、スマホでも受講できる気軽さが売りの一つ。とはいえ現場の担当者だけでなく中小・中堅建設企業の経営者・経営幹部の受講も想定しているため内容は本格的で、適正な工程管理から現場関係者とのコミュニケーション、適正な原価管理、労働安全と生産性、省力化工法・情報化施工、年間業務の平準化、社内業務の効率化、人材の育成まで多岐に及ぶ。全12章の講座はそれぞれ約10分間と短いが、ポイントを押さえて内容も分かりやすくしている。事前登録の受付数も1000件を超えるなど好調で、12月13日の開講が待たれる。
注目の講座のうち、例えば最終章の「人材の育成」では人事制度と人材育成方法を理解することが達成目標。人材育成方法については「育成なくして指導なし」と題して育成方法と指導方法の違いを説明する予定だ。
育成と指導の違いは何か。同講座では育成は熱意を上げることで、指導は能力を上げることと説く。また、コップを例に育成はコップを上に向けることであり、やる気にさせる、ものごとの捉え方や判断力、意味や目的、原理原則を考える力を育てることだという。育成方法は「関心を持つ、褒める、叱る」。一方、指導はコップに水を注ぐことで、知識や手法を身に付けさせる、経験させる、決断する立場に立たせることだと説明。指導方法は「話す、見せる、体験させる」で、率先垂範が大事になる。
コップの例えは非常に分かりやすく、まずはコップが上に向いていなければ指導もできないということ。コップ(自分の部下)がどこを向いているのか、皆さんは把握できているでしょうか。〈K〉