見たもん勝ち ～建設業応援団～
【一人親方】 7月4日から説明会／適正な働き方
2023/06/06建設時事
建設メール
国土交通省は、一人親方が安心して働くことができる環境整備へ全国で適正な働き方に関する説明会を開催する。規制逃れを目的とした一人親方に関する取り組みとして初めての試みで、7月4日の関東地方整備局を皮切りに8月7日まで5都市、10～11月ごろに5都市、合わせて10都市で実施する。
建設技能者の処遇改善へ国交省では、社会保険加入促進に取り組んでいる。2020年度からは社会保険加入が建設業許可の要件ともなっている。一方、社会保険加入を逃れるため、本来雇用されるべき技能者を、社会保険適用除外の一人親方とする規制逃れの進行が懸念されている。
これまで、20年度には建設業の一人親方に関する検討会が具体的施策を示す中間とりまとめを行い、CCUS処遇改善推進協議会も規制逃れを目的とした一人親方防止などを重点課題に掲げている。社会保険の加入に関する下請指導ガイドラインは22年4月に改訂を行い、一人親方の働き方の適切性を確認するチェックリストの活用を追記した。
22年11月に実施した建設業者に対する調査で、チェックリストをほとんどの工事で活用しているのは1割未満。約7割の業者がチェックリストを認知していないことが分かった。また、一人親方本人の働き方への意識や実態に関する把握が必要となっている。
23年度は、周知活動として全国で説明会を開催するほか、実態把握へ新たに一人親方本人への実態調査を実施する。
説明会は関東地整をはじめ▽7月10日=四国地整▽7月21日=沖縄総合事務所▽7月28日=北海道開局▽8月7日=中部地整―の5都市で開催する。いずれも局などの会議室を使用する。
参加対象は一人親方、建設事業者、建設業に関連する団体職員など。建設技能者だけでなく事務職でも参加できる。参加人数は1会場当たり50人程度。参加申し込みは先着順となる。参加費は無料。プログラムは、社会保険の基礎知識として社会保険労務士が講師。また、規制逃れ防止策として国交省が講師を務める。
なお、秋に開催を予定しているのは、仙台、新潟、大阪、広島、福岡の5会場となっている。
