【CIM導入推進】 段階的導入へロードマップを
2016/12/01建設時事
建設メール
国土交通省は社会資本の計画・調査・設計段階から施工、維持管理の各工程で3次元モデルを用いるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング/マネジメント)を、2017年度から導入するために必要な基準類を本年度内に整備する。また、CIM活用の将来像、段階的な導入・発展の過程をCIM導入ロードマップとして提示するとともに、要領基準の一つとしてCIMの活用に関する実施方針を策定する考えだ。11月30日に開かれたCIM導入推進委員会では本年度下半期の重点検討項目として了承された。
また、受発注者を対象にCIM活用の目的、期待される効果、活用方法、CIMモデルの作成方法といった技術的な目安を明記したCIM導入ガイドラインを策定する。対象分野は土工、河川、ダム、橋梁、トンネルの5分野を先行し、共通編のほか、各工種に応じて測量、地質・土質調査、調査・設計、施工、維持管理の各段階で発注者、受注者がそれぞれ取り組むべき内容を示す。
さらに、これまでの試行から見えてきた課題に対する方策としてCIMを活用した業務・工事における発注者支援策を検討している。17年度には上流段階や途中段階の事業の中から、現場条件が複雑、関係協議先が難条件などの理由でCIMの活用が効果的と認められるモデル事業2~3カ所を対象に試行する。
なお、CIM導入ガイドラインについて委員からは今後の市町村へのCIMの展開も考慮して「地元建設会社でも取り組み可能な活用事例等を、できるだけ分かりやすく記載する工夫を」求める意見があった。