【ICT導入】 港湾の浚渫工事対象に新基準を
2016/12/01建設時事
建設メール
港湾分野でのICT導入を目指す国土交通省は、初期の取り組みとして浚渫工事で3次元データを一貫して使用できるように新たな基準を整備し、2017年度から導入する。1日に開いた検討委員会で浚渫工事を対象としたICT活用のための新基準案の一部を示した。
新基準案(浚渫工編)のうち、マルチビームを用いた深浅測量マニュアル案では、計測性能は3点以上/0・5m平面格子で、測深精度は±10㎝が基準になるとした。
港湾工事数量算出要領案では、純土量、法面余堀、底面余堀の考え方を提示している。
また、3次元データを用いた出来形管理要領案や出来形管理の監督・検査要領案では作業フローや実施項目などを示した。
本年度は東北地方整備局での試行工事を通じて新基準の検証、活用方策を検討している。
国交省では来年度から浚渫工事で新基準を導入した試行に入る考えで、新規箇所では新たに測量を行う現場から、事業中箇所では現行基準で設計を完了している現場において施工者提案等により実施する。並行して浚渫工事以外の工種への導入に向けた新基準の整備も検討していく見通しだ。