【担い手育成】 地域連携の取り組み成果を披露
2016/12/07建設時事
建設メール
「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」(事務局=建設業振興基金)が進める地域連携ネットワーク構築支援の本年度報告会が7日に都内で開かれ、特徴があり、他の地域でも参考になるような取り組みの成果を7団体が報告した。
冒頭、同基金の内田俊一理事長は「建設産業に入職してくれた若者に一人前になっていく道筋をしっかりと示して、早期離職を一刻も早く止めることにより、後に続く後輩や親御さんに建設産業は安心して選んでいい産業だと思ってもらえる」と述べ、建設産業が教育訓練の仕組みを標準装備することの重要性を強調し、取り組みに一層力を注ぐ考えを示した。
主な成果報告のうち、職業訓練校の広域認定については群馬県板金工業協同組合の取り組みを利根沼田テクノアカデミーの桑原敏彦校長が説明。4月から3カ月間にわたって、板金および瓦コースで計26人を対象に、実践的訓練に即した設備を用意して、ものづくりの楽しさを伝える短期育成の速習法で訓練を行ったことを報告した。また、体験説明会や教育体制の構築、広報活動展開、群馬県の職業訓練認定を受けたことも紹介した上で、来年4月から始まる2期生の募集に力を入れる考えを示した。
県との連携による事業展開に関しては、埼玉県建設産業団体連合会の八鍬健太郎主任が実施状況を説明。入職促進事業として小中学生を対象としたポスターコンクール表彰式の開催を通じて低年層のイメージアップを図ったほか、職場定着支援事業では新入社員研修や安全衛生レベルアップ講座などを開いた。女性活躍推進事業では高校の女生徒を対象とした学校改修工事の現場見学会や「イクボスで男性も女性も働きやすい建設業へ」と題した女性活躍推進セミナーも開催したことを紹介した。今後の課題としては参加企業に偏りが出ていることや、今後の継続的な助成の必要性を挙げた。