【戦略的広報】 女性活躍促進へ危機感持ち情報発信を
2016/12/19建設時事
建設メール
国土交通省や有識者、関係業界団体等で構成する建設産業人材確保・育成推進協議会では、人材投資成長産業の実現に向けて▽若者▽中途採用▽離職防止▽女性▽高齢者―の担い手5分類に応じた戦略的な広報活動策を検討している。19日に開かれた同協議会の企画・広報分科会では女性活躍と高齢者を議題に、国や各団体が進める現状の取り組みを情報共有したほか、来年度以降の取り組みにつなげるための課題を話し合った。
女性活躍に関しては、委員から「さまざまな取り組みをホームページで発信することで、建設業に興味を持った女性が検索した際に現場の生の声に触れる機会を増やせば、迷っている人の参考になるのではないか」「規模が小さい会社では女性は事務員しかいないのが現状。小さい会社でも女性の採用にメリットがあることを経営者が理解し、環境を整備しなければならない」などの意見が出た。
高齢者に対しては、「65歳以上でも引き続き仕事ができるかは人によって違う。経営者が毎年、直接話を聞く必要がある」「これまでの(各団体の)取り組みを継続して広報するとともに、新しい情報を追加した方がいい」といった指摘があった。
今後の女性活躍について、協議会顧問の蟹澤宏剛・芝浦工業大学工学部教授は「男性が入ってこないから女性なのではなく、本当に女性から来てもらわなければ産業が成り立たないという危機感をもっと持たなければならない。そう簡単な話ではないので情報発信し続けることが大事」との考えを示した。