【生産性向上教室+記者の眼】 「まだ間に合いますよ」オンライン講座受講のススメ
2017/01/27記者の目/論説
建設メール
国土交通省が昨年12月に開講したオンライン講座「建設業生産性向上教室~日本の建設業を元気に!利益は現場から!~」は今月24日より最終章の配信が始まり、全12講座が出揃った。いずれも2月末まで受講可能で未登録の人でもまだ間に合うため、国交省では積極的な利用を呼び掛けている。
同講座は中小・中堅建設企業の経営者や管理職、職長に加えて、建設業に関わる多くの人から建設現場の生産性向上手法を学んでもらい、利益確保につなげることが目的。各章は10分程度で構成され、パソコンだけでなく、スマートフォンなどで空いた時間にいつでも、どこでも、誰でも、無料で受講することができる。各章ごとに用意された選択形式の理解度確認テストの結果が優良であれば、修了証が発行される。
25日現在、約3800人が受講しており、現在も着実に増えている。オンライン講座を受講中の会社からは「簡潔・明瞭なスライド、講師の具体例を含めて説明が分かりやすい」「技術系社員にとっては日常業務で意識している内容だが、あらためて論理的に理解でき原点に立ち返ることができる」「技術系社員に不足しがちな部分の強化に大変役立つ」といった感想が寄せられている。また、事務系社員にも理解できる内容と評価する声もあるという。
講座の専用アドレスはhttp://gacco.org/kensetsu/。
〈記者の眼〉
オンライン講座では「現場関係者とのコミュニケーション」のように、社内・社外への報告・連絡・相談の重要性が生産性向上につながるといった基本的な内容も含まれており、「報連相は新人よりもベテランに問題がある」など、「言いたかったことを言ってもらえた」といった経営者からの感想も出ている。また、当初は工事部管理職が受講していたものの、部内の技術系職員、総務部門、営業部門にも受講を勧めるなど社内で熱心に受講している会社もあるようだ。「1日5回の清掃で生産性アップ」「社員の習慣を変えれば職場は安全になる」「技能者を一流に育てると行列のできる建設会社になる」。いずれも講座で紹介されている事例の一部だ。無料で気軽に受講した講座で本当に生産性向上につながるのか。その効果は自ら確かめていただきたい。