【群馬発】 ICT活用アンケートで動向に高い関心あり
2017/03/06業界動向
建設メール
国土交通省関東地方整備局の県内5出先事務所、群馬県、群馬県建設業協会(群建協)、群馬県測量設計業協会(群測協)、水資源機構群馬用水管理所が参加する群馬県i-Construction推進連絡会が3日、高崎河川国道事務所で発足した。発注者と受注者が情報交換や意見交換を行い、群馬県内でのICTの円滑な普及を図ることが目的。今回、両協会が実施したICT活用に関するアンケート調査の結果が公表され、ICT活用の動向について高い関心を示していることが明らかになった。
群建協によるアンケートは県内268社が回答。ICT活用施工についての関心を経営者、技術者の立場の両面から返答を求め、経営者で86%、技術者で88%が関心を持っているという結果となり、完工高が多くなるにつれて関心を持つ割合が多くなっている。ICT活用施工に関する取り組み状況は、29社がICT活用施工の実績があったほか、講習会や見学会へは120社が参加している。
ICT活用施工を条件とした発注への対応は「自社の規模や通例の受注工事ではICT活用工事はなじまない」といった消極的な意見が60%を占め、積極的な意見では「ICT活用施工で増額する経費を発注者が負担するなら参加する」が23%、「経費は増加し、手がかかるだろうが、先行投資として参加したい」が9%、「参加したい」が4%という結果となった。完工高で比較すると、完工高が多くなると積極的な意見が多くなる。
群測協のアンケートは35社が回答。77%がICTへの動向に関心を示し、実際に導入している率は42%となった。ICTの積極的な導入については54%が「ある」としたが、5%が「ない」、37%が分からないと返答。その理由として扱える人材の確保や導入経費に意見が集まった。
群建協のアンケート調査結果について青柳剛会長は「アンケートには96%が回答しており、生産性向上に対する問題意識が高いことを表している。これからICT施工を定着させるには、研修や講習に参加しやすい環境をつくっていくことが重要となる」と話した。