【平準化の先進事例集】 市区町村でも取り組み進む
2017/03/29建設時事
建設メール
国土交通省は地方自治体が進める施工時期等を平準化する先進的な取り組みを「さしすせそ」で整理した事例集の第2弾をまとめた。今回は都道府県の30団体・40事例に加えて、市区町村の事例も14団体・22事例も紹介している。国交省ではホームページに掲載するほか、都道府県を通じて全自治体へ周知することで、債務負担行為の活用や速やかな繰越手続きなど、年度内の工事量の偏りを解消し、年間を通じた工事量の安定につなげる取り組みの参考にしてもらう。
国交省が2月に行った調査では、平準化の観点を踏まえた債務負担行為の活用を行っている都道府県は単独事業では35団体、補助事業では34団体、交付金事業では37団体となり、昨年2月時点と比較すると、全ての事業で活用団体が増えた。
ゼロ債務負担行為を活用している都道府県も単独事業で35団体、補助事業で24団体、交付金事業で21団体となり、前年比で全ての事業で増加した。特に交付金事業では大幅に増加したことから、建設業課では「非常に前向きに取り組んでおり、平準化の効果が出ている」としている。
速やかな繰越手続きでは、年度末直近の議会で行っていた手続きについて、それ以前の議会で手続きを行った団体が前年比で9団体増加し、中には9月に手続きを行っている団体もみられた。
市区町村でも取り組みが進んでおり、平準化の観点を踏まえて債務負担行為(ゼロ債務含む)を活用している政令市は15団体、市区町村は318団体となり、交付金事業で債務負担行為を活用する団体もある。柔軟な工期設定に関しては余裕期間を設定する工事を導入または試行する政令市・市区町村は198団体となっている。